第19回卒業証書授与式 式辞

   熊本市立千原台高等学校第19回卒業証書授与式 式辞

 

 金峰山からそよぐ風のなかにも、春の兆しが感じられ、野の花も、人々を温かな気持ちにさせてくれる、今日の佳き日に、熊本市長 大西一史 様、熊本市議会副議長 田辺正信 様ほか、多数のご来賓の皆様をお迎えして、ここに熊本市立千原台高等学校、第19回卒業証書授与式を盛大に挙行できますことは、本校にとりましてこの上ない慶びであり、光栄に存じるところであります。生徒、職員を代表いたしまして心より厚くお礼申し上げます。

また、ご列席の保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。心からお祝い申し上げます。保護者の皆様には、千原台高校の教育目標や教育内容をご理解いただき、本当に親身になって、3年間、ご支援くださり感謝申し上げます。体育大会、千原台フェスティバルなど年間を通した様々な教育活動へのご支援を賜り、誠にありがとうございました。本日のお子様の晴れ姿も保護者の皆様をはじめ、ご家族のご理解と、ご協力あってのことと存じます。改めまして厚くお礼申し上げます。

 ただ今、普通科80名、情報科117名、計197名の皆さんに卒業証書を授与いたしました。

3年間の蛍雪の功成って、本日を迎えられた197名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。皆さんの門出を心から祝福いたします。

皆さんは、本校へ入学した直後、熊本地震という未曾有の自然災害に直面しました。私も赴任した直後で戸惑いもありましたが、全国の皆様からの温かいご支援等もあり、地域の皆様方と協力しながら避難所の運営をのりきったことを思い出します。卒業生の皆さんもそれぞれ困難を克服し、たゆまぬ努力を重ね、勉学はもちろん、資格試験やボランティア活動、駅伝、ハンドボール、自転車競技等の部活動で素晴らしい成果を残し、本校の新しい1ページを刻んでくれました。

 そして、本日ここに、全ての教育課程を修了して本校を巣立つことは、皆さん自身の喜びであると同時に、皆さんの成長を見守ってこられた保護者や地域の皆さん、そして私たち職員の喜びでもあります。どうか、今日のこの気持ちを忘れることなく、伝統ある千原台高校を卒業したことに自信と誇りを持って、人々から信頼される人材としてさらに大きく成長してください。そして、グローバル化する社会の変化に適応し、校歌の歌詞にあるよう世界へと羽ばたいて欲しいと願っています。

 また、本校では、選挙権年齢の引き下げに伴い熊本市選挙管理委員会などと連携しながら、政治的教養を育むための教育にも力を入れております。

是非、皆さんには、卒業後も政治への関心を持ち続け、主権者としての責任を果たすとともに、郷土熊本の発展にも貢献してもらいたいと思っています。

 ここで、社会へと旅立つ皆さんへ、古代中国の儒学者である荀子の言葉を紹介し、私からの「はなむけ」とします。

荀子は、漢帝国滅亡後の混乱の中、いかにして秩序だった社会を成り立たせるかを探求しました。「荀子」勧学編の冒頭には、「学はもって已(や)むべからず。」、学問は途中でやめてはならないとあります

これは、人間の本性は悪(弱いもの)であるから、善になるためには、人は生涯、学び続けて善に至らなければならないとの考えによるものです。

さらに、勧学編は「青は藍よりこれをとりて藍より青く」と続きます。

この言葉は皆さんも一度は聞いたことがあるのではありませんか。荀子は、「何事も後天的な努力により、高いレベルに到達できる」という意味で使用していますが、今日では、「藍という草からとった青色は、もとの藍より青い」ということから転じて、「弟子が師匠の学識や技量を越えること」のたとえとしてよく使用されています。

「荀子」32篇のうち「勧学」篇では、このように学びと努力の大切さを説いており、そこには自発的な奮起を期待する私たちへの熱い励ましの思いがこめられていると思います。

卒業生の皆さんが、私たち教師を超えて成長する事は、教師としてこれほど嬉しいことはありません。しかし、先生方も簡単には負けませんよ。「学はもって已(や)むべからず。」これは、当然、私たち教師にも言えることです。

私も皆さんに簡単に追いつき追い越されなうように学び続けたいと思います。今日の学校教育は、生徒の皆さんが「主体的・対話的で深い学び」ができるよう指導していくことが、私たち教師に求められています。本校においてもそのための授業改善を日々進めているところです。

私は、皆さんが自分の夢実現のため、学び続け、努力を継続することで、自らの力を最大限に引き出し、卒業生全員がそれぞれの夢を実現していくことを願い、荀子の言葉を紹介させていただきました。

最後に、卒業生の皆さん、創立60年を超えた伝統ある千原台高等学校で結ばれた、お互いの深い友情や人と人との絆を、いつまでも大切にしてください。そして、本校の校訓である「誠実」「創造」「友愛」を胸に秘め、これまで支えていただいたご家族や関係者の方々への感謝の気持ちを忘れず、賢くたくましく前進してください。希望に満ちた出発の日に当たり、この学舎を巣立ちゆく卒業生の皆さんの前途に、幸多からんことを心から祈念して式辞といたします。

平成31年3月1日

熊本市立千原台高等学校 校長 前田 清孝

 

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