読書日記

☆生徒に読書を勧めているので、私も負けずに読もうと思います。不定期になりますが、読了した本を紹介していきます。保護者の皆様も興味を持たれたら読んでみてください。

◎「16歳の教科書」(金田一秀他)


〇12月20日(月)読了

〇昔、買っただけで読まずに本棚に投げ込んでいた本です。わが子が中学校へ入学するときに、勉強の意味をどう説明したらよいか悩んでいた時期に買いました。

〇何気なくページを開いたら、気づくと読み終わっていました。国語、数学、英語、理科、社会、そして心理学の先生が、それぞれの教科の本質について分かりやすく説かれています。

〇一例を紹介します。国語は何のために勉強するのか。言語能力とコミュニケーション能力を身につけるためである。つまり、人と人とをつなぐ関係性の能力を伸ばす教科である。

〇数学は何のために勉強するのか。数学は真実を見抜く力を身につけるための教科である。数学で学ぶのは知識ではない。論理的に考え、世に溢れるインチキを見抜き、そのウラにある真実を突き止める力である。

〇学校で学ぶことは社会に出ても何の役にも立たないという考えがとんでもない誤解であることがよく分かります。冬休みにご家族で読んでほしい本です。

◎「犬のうんちを踏んでも感動できる人の考え方」(ひすいこたろう)


 〇11月30日(火)読了

〇人間、何事も気の持ちよう。幸せも不幸も考え方ひとつ。幸せも不幸も、その源はその人の心の持ち方にある。とても平易な記述で、読みやすい本でした。

〇「辛い」の「一」歩先に「幸せ」がある等、「なるほど!」と思わせるお話もたくさん書かれています。

〇学校生活、友達関係、受験関係、部活関係、たくさんの場面で数えきれないほどの悩みを持っている中学生の皆さんにもきっと明るい未来が待っているという希望を抱かせてくれる本です。

〇もちろん、保護者の皆様にもお勧めです。子どもさんと一緒に読んでいただいて、親子の会話の話題にしてください。

◎「世界のニュースを日本人は何も知らない1,2」(谷本真由美)


    〇10月28日(木)読了

〇11月の連休に読もうと思ってシリーズを買いましたが、読んでいるうちにどんどん引き込まれ、連休前に読み終えてしまいました。

〇テレビのニュースやワイドショーの情報では世界の姿をほとんど伝えていないことがよく分かりました。

〇特にNO2の第4章「世界の『教育』を日本人は何も知らない」は印象的でした。小見出しを書き出してみると・「海外の学校はIT化が当たり前」という誤解・麻薬抗争や殺人事件も起きる「底辺校」・オンラインラーニングが充実しているのは上層だけ・なぜ日本のテレビは海外のいいところだけ紹介するのか?・日本でオンライン教育が進まない理由とは・先生がサボりたいからオンライン・「欧米の学校は自由」という妄想・しつけの厳しい学校がなぜ支持されるのか・誘拐が多発する先進国・ナタを持った中高生が映画館で抗争・日本ほど子どもにとって「天国」の国はない・教育無償化は貧困層を救済しない

〇校則の見直しが全国的な風潮になっていますが、欧米の学校は日本よりも厳格な校則によって運営されているという事実に驚きました。

〇中学生でも読める内容、量です。社会科の勉強にも役立ちます。

◎「何のために『学ぶ』のか」(外山滋比古 他)


〇10月20日(水)読了

〇「お母さん、何で勉強せなんと?」子育ての中で一回は問われる質問だと思います。皆さんはどのように答えられますか?

〇この本はそうした素直な、根源的な質問に対して、各分野の権威である方々が、愛情深く、分かりやすく説いた本です。

〇7人の著者によるエッセイ集となっています。とても読みやすく、説得力もあります。

〇機会があれば子ども達にもぜひ読んでほしい本です。

〇読書の秋です。夜、机に向かい、虫の声を聞きながら、じっくり読んでほしいと思います。

〇またそれぞれの著者が「若い人たちへの読書案内」としてお勧めの図書を紹介しています。

〇ひょっとしたらその中に一生読み続けるような本があるかもしれません。

〇SNSや動画に時間をかけるより何倍も有意義な時間になることを保証します。

 

◎『受験脳の作り方』(池谷裕二)


〇10月7日(木)読了

〇人間の脳のしくみから、学習内容を長期にわたって記憶するためにはどうすればよいのか、が分かりやすく説明されています。

〇キーワードは「脳をだます」です。つまり脳科学的に正しい方法で学習することによって理解度も高まる、ということです。

〇受験勉強真っ只中にある3年生は時期的に遅いかもしれませんが、1,2年生は今、自分の勉強方法が分からないと思っているならば、この本はよいヒントを与えてくれると思います。

〇しかし、大切なことは「もっと分かりたい」と思う気持ちです。これがないと何も始まりません。

 

◎『人間の基本』(曽野綾子)


      〇8月3日(火)読了

〇戦前から現代までの日本、日本人を見てきた著者が日本人、人間としてどのように物事をとらえ、判断し、生きていくべきかを説いた本です。

〇人間の想像力、教育論、人としての常識、ものごとのとらえ方、考え方、仕事論、教養、生きるとは、そして人間の基本、について述べられています。

〇コロナ禍の日本、人々の価値観が多様化し、何が大切で、何を守らなければならないか、目の前の出来事に流され、いつの間にか、考えることをやめて周囲に流されている方が楽に見えてきた現代社会。そんな時代に自分の進むべき道のヒントが、この本にはたくさんちりばめていると思います。

〇生きる上で、一人一人に心の芯がいかに大切か、この本を読んで痛感しました。

〇これから何度も読み返そうと思いました。その度に新しいことを教えてくれそうな本です。

◎『極アウトプット』(樺沢紫苑)


〇7月8日(木)読了

〇「はじめに」で「~何度も教科書を読んだり、英単語をくり返し見て覚えているのに、しばらくするとすぐに忘れてしまいます。1~2か月後の試験のために集中して必死で準備しているのに、すぐに忘れてしまう。覚えては忘れ、覚えては忘れる。そんなことをくり返していたら、成績が伸びないのは当たり前です。でも、『使う(外に出す=アウトプット)』ことによって、知識を『長期記憶』として保存し、自分の能力を最大化することができるのです。これがアウトプットの力です。」と書かれています。学校に勤める私にとってはこの点がこの本で最も大切な文章です。

〇アウトプットの手段として、「話す」「書く」「行動する」があります。

〇人がものごとについて「理解している」という状態は、理解している情報が頭の中ではぼんやり、形のない状態で存在している状態なのでしょう。これを「言葉」や「文字」にして表現するということは、同時に頭の中にあるぼんやりとした形のない情報を、日本語という記号によって整理するという作業が行われることだと思います。

〇同時にこの作業によって、本人も自分が理解した内容を客観的に確認できます。今日の授業が分かったか分からなかったかを自分で判断する手段となり得ます。

〇考えてみれば、学校の試験、高校入試、就職試験、すべてにおいて面接試験や筆記試験が実施されます。つまりアウトプット作業が必ず付随してくるわけで、日頃から意図的に「アウトプット」の訓練を行い、習慣化すれば、学力も当然伸びてくるわけです。

〇以前勤務した学校で担任をしたときにこの話をして、日記形式の復習シートを毎日記入し、保護者に5~1の評価をしてもらうように言いました。続けることは難しく、保護者の協力も必要なために全員の生徒が続けることはなかなかできませんでした。しかし最後まで頑張った6人の生徒は、成績が向上し、第一志望の高校に見事合格しました。

〇大切なことは「アウトプット」型の勉強という方法論よりも、「分かるようになりたい!」「今の自分を変えたい!」と思う情熱だと、結局はそう思います。

〇参考までに日記形式の復習シートを添付しておきます。興味をお持ちの保護者はダウンロードされてご利用ください。

〇使い方は簡単です。その日あった授業で学んだことをシートの「内容」欄に書いていくだけです。大切なことは1時間当たりの行数4行をすべて埋めるということです。

〇子どもさんが書いたシートを保護者の方でご覧になって、いろいろ質問されてみてください。シートに書いて、口頭で答えて、これ以上の復習はないと思います。

〇同時に親子の対話が増えて、一石二鳥の勉強方法です。是非試していただきたいと思います。最後に保護者の方で、5~1の評価をお願いします。

 

『スマホ脳』( アンデシュ・ハンセン )


〇6月30日(水)読了

〇スティーブ・ジョブズはわが子にipadを持たせなかった、という、本の帯に書かれた文章に目を引かれ、即購入しました。

〇内容は衝撃的ですが、よく考えれば当然の話でした。

〇特に私達教育現場にいる者にとって喫緊の課題だと感じたのは第7章「バカになっていく子供達」でした。著者は、子どもにアルコールは禁止されているのにスマホが禁止されていない状況を危険視しています。見出しを書き出すと、「幼児には向かないタブレット学習」自制心がなくなり「報酬を我慢できなくなる」「学校でのスマホ-敵か味方か?」「スマホ追放で成績アップ」「若者はどんどん眠れなくなっている」「若者の精神不調が急増している」等です。

〇こうした問題はなぜ起きてきたか。単純明快に記されています。「現代社会と人間の歴史の『ミスマッチ』が重要な鍵になる。」つまり「今、この社会は、人間の歴史のほんの一瞬にすぎない。地球上に現れてから99.9%の時間を、人間は狩猟と採集をして暮らしてきた。私たちの脳は、今でも当時の生活様式に最適化されている。」したがってスマホが生活の必需品となり、スマホ中心の生活様式に、人間の脳は適応することができず、結果、第6章で書かれているような悪影響が表面化し、人類が文明化、近代化していくための原動力となった「集中力」が徐々に低下することになったのです。それは学校現場を見ても頷けます。子ども達は一つのことにじっくり取り組み、考えることが年々苦手になってきています。教室外から聞こえる車の音、人の声、そんなものにすぐ興味を移し、教室の静寂さがすぐに壊れます。先生方は、子どもの興味を持続させる授業、教材づくりに必死です。夜遅くまで次の日の授業を準備しています。それでも今年有効だった教材が来年もまた有効だとは言えません。先生方の疲労感は高まるばかりです。

〇ではどうすればよいのか。スマホは既に生活の一部となっているでしょう。子どもさんにまだ持たせていない、というご家庭があればひょっとしたら中学卒業まで待ちなさいと言ったほうがよいかもしれません。我が家も2人の子ども達には、高校入学のお祝いとしてスマホをプレゼントしました。しかし既にスマホを手にした子ども達からスマホを取り上げても逆効果です。そこで筆者はこう述べています。毎日適度な運動を心がけ、寝室にはスマホを置かない、勉強するときも近くにスマホを置かない、食事するときもスマホを近くに置かない。要するに学校や家庭で決められたスマホルールを徹底して守ればよい、ということになるかもしれません。

〇結論は簡単ですが、スマホの影響を軽く考えてはいけません。成績が下がる、とかそんな軽易な問題ではありません。人生そのものに大きな影響を与える大切なことです。

 

 

 

ページトップに戻る